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 ■第1〜4回 ■第5・第6回「日常ながら運動」

 第1回 「がん対策基本法」がスタート!@」

 全国どこでも専門的ながん治療を受けられる体制作りを目指す「がん対策基本法」が、2007年4月より施行されました。
 また、6月には「75歳未満のがん死亡率を10年以内に20%減らす」などの目標を掲げた基本計画が閣議決定されました。


 日本のがんの現状は?

 ◆1981年から死因のトップに
 「がん対策基本法」が成立した背景には、日本人のがんによる死亡の増加があります。まずは、日本のがんの現状を
  見てみましょう。
 2005年の全死亡者数108万人のうち、がんによる死者は32万5941人(男性19万6603人、女性12万9338人)。
 2位の心疾患(男女合計17万3125人)、
 3位の脳血管疾患(同13万2847人)をはるかに上回り、
 3人に1人ががんで死亡しています。(厚生労働省05年「人口動態統計」より)。

 ◆部位別では肺がんによる死亡が1位
 05年の部位別死亡者数を見ると、男性は@肺がんA胃がんB肝臓がんの順に多く、女性は@大腸がん
  (結腸がんと直腸がんの合計)A胃がんB肺がんの順になっています。
 男女を合わせた全体では@肺がんA胃がんB大腸がんの順になっています。
 肺がんの死亡が増えた第一の原因は、人口の高齢化です。
 喫煙習慣も深く関わっていると言われており、男女別では男性の 死亡率が女性の3〜4倍と高くなっています。

 ◆前立腺がん・乳がんの患者が増加
 現在、がんの治療を受けている患者数は140万人以上にのぼり(厚生労働省05年「患者調査」より)
 また年間約53万8000人(男性31万人、女性22万8000人)が新たにがんと診断されています。
 (厚生労働省「地域がん登録」研究班による罹患数推計)
 罹患数は20年前に比べて約2倍に増えており2020年には年間84万人に達すると予測されています。
 死者数、患者数が増える一方で、医療技術の進歩により、がんは「不治の病」から「治る病気」になりつつあります。
 1997〜99年にがんと診断された人の5年生存率は男性58.8%、女性66.0%となっており、
 半数以上が治癒する時代になっています。

 第2回 「がん対策基本法」がスタート!A」

 がん対策基本理念と目標

 ◆3つの基本理念を掲げて
 前述した日本のがんの現状に加え、法整備を求める患者団体・国民の声の高まりを背景に07年4月、がん対策基本法が
 スタートしました。
 同法は次の3つを「基本理念」に掲げています。


 @研究の推進と研究成果の普及
 がんの克服を目指し、がんに関する専門的、総合的な研究を推進するとともに、研究等の成果を普及・活用し
 発展させていくこと。


 Aがん医療水準の底上げと地域格差の解消
 がん患者がその居住する地域に関わらず、科学的知見に基づく適切ながん治療を受けることができるようにすること。

 B患者の意向を尊重した治療法が選択できる医療体制の整備
 がん患者が置かれている状況に応じ、本人の意向を十分尊重のうえ治療方法が選択されるような医療体制を整備すること。

 以上のような基本理念に沿って
 @がんの予防と早期発見の推進
 Aがん医療の平等化
 Bがん研究の推進
 などの施策が進められることになりました。


 ◆患者参加で基本計画を策定
 がん対策基本法の大きな特徴は、患者参加型の法律であることです。
 同法はがん対策を総合的・計画的に進めるため、厚生労働省に「がん対策推進協議会」を置き、「がん対策推進基本計画」を
 策定するよう定めています。

 この協議会にはがん専門医や学識経験者のほか、患者とその家族も参加し意見を反映させています。

 07年6月に閣議決定された基本計画は、がんの対策全体目標として
 @がんによる死亡者数の減少
 Aすべてのがん患者及びその家族の苦痛の軽減並びに療養生活の質の維持向上を掲げました。

 死亡者の減少については、75歳未満のがん死亡率を10年以内に20%減少させるとしています。

 ◆「がん難民」の解消に向けて
 がん患者の多くは身体的な苦痛だけではなく、不安や精神的な苦痛を抱えています。家族も同様です。
 こうした苦痛に加え、
安心・納得できる医療を受けられないなどの困難に直面しており、適切な治療を受けられずに
 医療機関を転々とする「がん難民」の
存在が社会問題化しています。
 これを解消するため、基本計画では、
治療初期段階からの緩和ケアの実施や、
 患者・家族の相談に応じる
「相談支援センター」を拠点病院に設置するよう定めています。
 また、がんに関する情報を掲載したパンフレットを作成し、医療機関に提供する方針も掲げています。

 第3回 「がん対策基本法」がスタート!B」

 死亡率20%減少を目指して

 ◆がん検診受診率50%に
 では、「がん対策基本計画」も掲げられた「75歳未満のがん死亡率を10年以内に20%減らす」という目標を、
 どう実現していくのでしょうか?

 まず、うち出されたのが、がんの早期発見と予防です
 基本計画では、がん検診の受診率を5年以内に50%以上まで引き上げる ことを目標にしました。
 厚生労働省の調査によると、2005年度のがん検診受診率は
 
 肺がん22.3%
 子宮ガン18.9%
 大腸がん18.1%
 乳がん17.6%
 胃がん12.4%
 
 と低い水準にとどまっています。
 がん対策推進協議会は、受診率が50%まで上がると、死亡率は3.9%減少すると試算しています。
 受診率向上のために、普及啓発を図るとともに、がん検診の手法に対する科学的根拠に基づく評価を定期的に行う
 体制を維持することも
視野に入れています。

 ◆未成年者の喫煙率ゼロへ
 たばこは肺がんをはじめとした多くのがんについて、発がんリスクを高めることが分かっており、たばこ対策ががん予防の
 重要な柱であることは
世界共通の認識になっています。
 2005年には「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」が発行し、日本でも広告・包装表示の規制や公共の場での
 禁煙・分煙などが進められています

 ◆野菜の摂取も大切
 厚生労働省が2000年に始めた「21世紀における国民健康づくり運動」では、栄養・食生活について、14項目の数値目標を
 設定しています。
 基本計画でもこれを重視し、「野菜の摂取量の増加」「1日の食事において、果物を摂取している人の増加」「脂肪エネルギー
 摂取比率の減少」などを目標に掲げています。


 第4回 「がん対策基本法」がスタート!C」

 拠点病院を整備し、地域格差解消へ

 ◆がん診療連携拠点病院とは
 がん対策基本法は、がん治療の地域格差の解消と、患者の意思の尊重を重要な柱と指定ます。
 これを実現するために重点課題(※1)が設けられ、新たに位置づけられたのが、「がん診療連携拠点病院」です。
 拠点病院は各都道府県に1ヶ所置かれるほか、3年以内に「2次医療圏(※2)」
 と呼ばれる全国358地域に各1ヶ所整備することを目標にしています。

 拠点病院は自らが専門的な医療をするだけではなく、地域での連携体制の構築や医療従事者研修の実施、
 がん登録(患者の治療成績などのデータ登録)の実施、がん患者への情報提供や相談支援を行います。治療については、
 手術だけではな化学療法の充実も図らなければなりません。
 しかし、日本では07年春の時点で、抗がん剤治療の専門医は500人程度しかいないため、専門医育の育成が緊急の課題
 となっています。
 基本計画では5年以内に全拠点で放射線・外来抗がん治療を実施することを目標にしています。


 ※1 がん対策推進基本計画の重点課題
   ●放射線療法の・化学療法の推進と専門医の育成
    (5年以内に全拠点病院で放射線・外来抗がん剤治療を実施)

   ●治療の初期段階からの緩和ケアの実施
    (10年以内に、がん診療を行う全医師が緩和ケアの基礎知識を習得)

   ●がん登録の推進
    (院内がん登録機関の増加)


 ※2 2次医療圏:日常生活に密着した1次医療圏のサービスを広域的に
    支援しつつ、比較的高度で専門的なサービスを提供する地域単位。

 第5・第6回「日常ながら運動」


 

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